東京の京王プラザホテルの窓から撮影
ビルの間から朝日が昇る写真は、夫の葬儀が済んで少し経った頃、夫が住んでいた東京のマンションを片付けるため、娘と兄と三人で東京のホテルに泊まった時に撮りました。
正直、夫が入院してから東京での日々は辛すぎて、私の中で東京は嫌な場所となっていました。
でも、この時ビルの間から朝日が昇るのを見て、とても綺麗だなと思ったのです。
47歳で旅立った夫
お久しぶりです。
前回のブログから、もう少しで1年が経とうとしています。
東京に単身赴任していた夫は、2023年の1月10日に、『くも膜下出血』で緊急入院し、手術となりました。
手術は成功して命を取り留め、少しずつ回復に向かっていました。
しかし、1月20日に突然再出血を起こし、脳の機能が不可逆的(脳死)と宣告されました。
その後、夫は38日間も頑張ってくれましたが、2月27日に旅立ちました。
47歳でした。
たくさんの後悔がありますが、一番の後悔は、命にかかわる手術をすることになった時に、そばに居られなかったことです。
夫が辛くて不安な時に寄り添うことが出来ませんでした。
最後に話しが出来たのは、病院の担当の先生が変わってくれた電話でした。
「頑張ってね!今日そっちに行くからね…」
そんなことしか言えなかった私。
私も混乱していたし、いつ脳動脈瘤が破裂するかわからないためICUに入っていたので、長電話も出来なかったのです。
夫は、「うん。」と淡々と言っていましたが、本人も状況が信じられなく呆然としていたのだと思います。
あぁ…恥ずかしくても、あの時電話で「愛してるよ!」とか「大好きだよ!」とか言えばよかったな。
そうしたら恥ずかしくても、夫も何か言ってくれてたかな?
なんて考えてしまいます。
コロナのせいで、面会出来たのも手術の次の日に、一度だけでした。
命にかかわる手術だからということで特別でしたが、夫の意識がまだはっきりしていなくて、会えたけれど会話することは出来ませんでした。
(脳死状態になってからは、毎日1時間程面会させていただきました。)
夫が、少しずつ回復していた時に、看護師さんから電話をかける練習をしていると聞きました。
その時、私達家族のグループLINEだけが、既読になったので、私と娘が送っていたメッセージを読んでくれたと思っています。
返事はなかったけれど。
後に聞いた話ですが、夫がスマホをいじっている時、看護師さんが声を掛けると、「スタンプって便利だね」と言っていたそうです。
術後の頭痛も強く左手に少し麻痺もあったので、スマホを見るのも、苦労していたはず。
届かなかったけれど、きっと夫は、私達にスタンプを送ってくれたのでしょう。
どんなスタンプだったのかな?
夫を失って私の世界は、一変しました。
どれだけ私が夫に守られていたのか身に沁みて分かりました。
悲しいとか辛いとか、言葉では表せないこの気持ちは、消化出来ないで、ずっと胃の辺りでモゾモゾと蠢いている感じがします。
これも時間で消化されていくのでしょうか?
とっても大好きだった夫。
優しくて、他愛のないことでも子どもみたいに無邪気に喜ぶあなたが大好きでした。
頼りがいがあって、思いやりがいっぱいの素敵な人でした。
いつも、自分のことは後回しで周りの人のことを優先してくれた夫。
でも、もっと自分のことも大切にして欲しかったよ。
もっと、ずっと一緒に居たかったな。
夫が居なくなってから、なんだか毎日がとてもつまらないのです。
少しずつでも
そうは言っても、私には守らなければならない家族がいるので、ずっと落ち込んでいる訳にもいきません。
私に寄り添ってくれている、大切なツナとウリ。
賑やかな2匹の愛情を一身に受けて、一人じゃないんだと思っています。
人生何が起こるか本当に分かりません。
明日も元気に生きているか分からないからこそ、後悔しないように今を生きようと思うようになりました。
夫の葬儀のお別れの時にも流したのですが、Mr.childrenさんの【花の匂い】という曲が素敵で、光の粒に包まれるようで厳かで、何度聞いても涙がこぼれます。
私は、その曲に背中を押してもらいました。
《幸せの種》は、私にも植わっていますか?
夫の1周忌が終わったら、私も少しずつでも前に進んで行きます。
いつか分からないけれど、私が寿命を終えて、夫に逢えた時、
「頑張ったね!」って夫に褒めてもらえるように、私なりに生きて行きたいと思っています。
その時は、おばあちゃんになっていたとしても、どうか夫と同じくらいの年齢で逢えますように・・・
今回で、このブログは終わりにします。
ココ蔵のこと
ツナのこと
ウリのこと
そして夫のこと
ブログを始めて約3年間、信じられないほど色々な事がありました。
あまり投稿出来なかったけれど、読んで下さった方に感謝いたします。
みなさんが、幸せでありますように。
《ありがとう さよなら》